認定まごマネージャー育成事業
私たちが【やさしいつながりが溢れる社会】に繋がるキープレーヤーとして位置付けるのが「まごマネージャー」であり「まごパートナー」です。「まごマネージャー」とは地域福祉に興味を持ち、プロジェクトを自分起点で起こす若者を指し、「まごパートナー」は地域福祉に興味を持ちソンリッサが関わるサロンや居場所事業、各種プロジェクトに関わりを持つ若者を指します。このネーミングは、祖父母と孫のようなフラットな関係性が理想だと考えたからです。「支援する・される」を分けずに、お互いが対等に関わり、自然な形で日常的な交流を築くことを目指しています。
Outline
- 目的
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- 地域福祉に貢献したいけれど具体的なアクションに結びついていない若者に対して、研修を通してやりたいことを明確にし、地域福祉に参加する後押しします。
- 群馬県内でソンリッサが提供している高齢者向けサービスをリードできる若手人材を育成します。
- 特徴
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- 高齢者に「まご」のような距離感で関わり、高齢者一人ひとりのニーズに即した形で地域資源をマネジメントするという「マネージャー」の役割を果たします。
- 育成においては、約6ヶ月にわたる座学・実務体験・活動計画へのフィードバックなども含む実践的な犬種を実施します。
- まごマネージャーはソンリッサの他事業に関与し地域福祉へ貢献します。
- 実績
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- 群馬県委託事業としてプログラム実施 2023年度は受講生7名。
- 高齢者と若者の分通所、ドリップコーヒー講座、コレクティブハウスプロジェクトなど多くの取り組みが多数生まれています。
高齢者が孫のよう慕い、
若者にとっては”新たな居場所”に
ソンリッサに関わる地域福祉に貢献したい若者の特徴として「地域の課題や現状に違和感を覚えている」「地域活動や多世代交流に関わりたい」「地域で何かを始めたいけれど、具体的にどうすればいいかわからない」というものがあります。これは、”モチベーションもポテンシャルもあるけれど地域福祉との接点を持てていない”ということです。 一方で、地域社会とのつながりのない高齢者は「話し相手がいない」「生きがいがない」「人に頼れず一人で問題を抱える」という状況があります。これは、”他者や地域からの興味関心の目が向かず孤立する”ということです。
ソンリッサでは地域福祉に興味のある若者を「まごマネージャー」に育成して活躍を促すことによって、分断されている二者を繋いでいます。
その結果、”若者は地域や他者に興味関心を持つことで地域社会に入り、”高齢者は生きがいや社会的役割を持つことで地域社会と繋がります。”この連鎖によって、ソンリッサのビジョンである「ひとりで抱えずに、優しいつながりが、溢れる社会」に繋がると考えながら事業をしています。
地域の担い手となる
まごマネージャー人材の育成
持続可能な地域社会とするための課題解決の推進役として、若い人材の参画が重要です。ソンリッサが地域社会と若者を結ぶハブとなり、長期的に地域福祉に貢献できる人材を育成して、地域課題の解決を促しています。そのために“認定まごマネージャー育成プログラム”では早期に地域社会と繋がりを持つ経験を積むことによって、地域福祉への関心を持たせて具体的に貢献する機会の創出を目的にしています。
「まごマネージャー」「まごパートナー」に
大切にしてほしいこと
ソンリッサに関わる若者にいつも伝えていることがあります。それは「自分が素直に感じたことや気づいたことを受け取っていい」ということです。「嬉しかった」「悲しかった」「悔しかった」「心が温かくなった」そんな気持ちや感情を無視せずに、素直に認めて表現することが大切だと伝えています。
なぜなら、多くの学生や新社会人は、社会での正しさや「こうあるべき」「常識はこうだから」といった情報に晒されるうちに、気づかない間にその価値観の中でもがいたり苦しんだりして、本当に何をやりたいのか分からなくなってしまうからです。
ですので、「地域の高齢者とサロンで話して感じたことを大切にしてね」と伝えています。「人と話すのが楽しいと思った」「人の役に立てて嬉しかった」「人に教えるのは苦手で裏方のサポートが好きだ」そんな気付きが自分を知るきっかけや想いになり、自分という人間を理解していくことに繋がります。その先に、自分に合った仕事の選択や人との関わりが続いていくと思います。地域社会での多様な経験を積み、自分の未来の可能性を信じて歩んでいってほしいと思います。
若者が主人公。
「認定まごマネージャー育成事業」について
「認定まごマネージャー育成事業」は群馬県と協力して実施しており、その立ち上げの背景には、私たちソンリッサが活動する中で、多くの若者からの「一緒に取り組みをしたい」という声に応えてきたことがあります。
若者たちは「地域で何かを始めたいけれど、具体的にどうすればいいか分からない」「地域の課題や現状に違和感を覚えている」「地域活動や多世代交流に積極的に関わりたい」といった地域福祉に興味を持ち、何かアクションを起こしたいと考えていました。私たちはこれらの想いに耳を傾け、その声に応える形でプロジェクトを立ち上げました。
例えば、作業療法士として活動していた若者は、コーヒーを通じて地域コミュニティを結びたいと考え、カフェでの修行を経て高齢者向けの「コーヒーの淹れ方講座」のサロンを定期開催しました。また、高齢者のライフヒストリーを聞いて「自分史」としてまとめるプロジェクトを始める若者もいました。
さらに、看護師として活動していた若者は、高齢者の人生最期の望みを考える機会を提供することを目指し、「人生100年これからゲーム」というカードゲームを通じて、自分の人生の選択や大切にしたいことを若者と楽しみながら考えるプロジェクトを始めました。
その他にも、高齢者向けの「健康体操」「男性料理教室」「文通」「地域マルシェ」など、若者たちの個性や関心から様々なプロジェクトが生まれ、地域に新たな繋がりやコミュニティが誕生しました。
プログラム内容
まごマネージャーは、高齢者と「まご」のような距離感で関わり、ご本人のニーズに即した形で地域資源をマネジメントする役割を果たします。
この研修は約6ヶ月にわたる実践的なプログラムで、座学や実務体験、活動計画の策定などを通じてまごマネージャーとしてスキルを養っていくものです。参加者は研修を通じて自らの想いを深掘りし、自分のやりたいことの延長線上に地域福祉がある行動に移すことができるようになります。そうして群馬県内の様々な地域で活躍してくことで、高齢者や多世代との繋がりを促進するためのリーダーとなることを目指しています。
研修方針は、参加者が①「自分を知る」、②「地域を知る」、③「現場を知る」、④「実践する」の4ステップを繰り返すことです。
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1 自分を知る
自分の想いや課題・違和感を周囲と共有し、地域社会に対してどのような価値を提供していくかを言語化します。
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2 地域を知る
地域課題や制度を知り、様々なステークホルダーとの対話を通して地域への理解を深めます。
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3 現場を知る
現場での高齢者との関わりを通して、本音や現状についての背景を汲み取ります。
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4 実践をする
自分の想いをぶらさずに仲間と共に計画を立てて実践します。
また、まごマネージャーに求められる9つの要素を明確にし、参加者の成長を支援しています。以下はこれまでの具体的なプロジェクトや活動の一部です。
- 「やりたいこと」で地域を繋ぐプロジェクト
- 子ども食堂を通じた若者のキャリア教育
- 彩のある生活を実現するコレクティブハウスプロジェクト
- 地域における高齢者と若者の関わりの可能性に関する研究プロジェクト
- 最強の暇つぶし場所の創出プロジェクト
- レクリエーションを通じた地域の交流促進プロジェクト
- 多世代の繋がりを促進する地域づくりプロジェクト
これらはいずれも地域に新たなエネルギーをもたらし、様々な世代が交流する場を提供しています。
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