【地域実践プログラム中間報告会を開催致しました】

 11月16日(土)13:00~16:00に前橋総合福祉会館にて『地域実践プログラム』の中間報告会を開催致しました。

 当日は受講生10名と当プログラムを共同で実施している(株)ブルー・マーブル・ジャパンの千葉様や、ゲスト講師の(株)エンパブリックの広石様、群馬県介護高齢課、前橋市社会福祉協議会 生活支援コーディネーター、前橋市包括支援センター東、大利根自治会長、新田自治会長など、他にもたくさんの方々にご参加いただきました。

<当日のタイムテーブル>

  1. 地域実践プログラムの概要説明

中間報告会にあたり、当法人萩原より、改めて『地域実践プログラム』についての概要説明と、『研修参加7つの心得(グランドルール)』の説明を致しました。

■地域実践プログラムとは

高齢者孤立対策実証事業の一環として実施している、地域や高齢者への貢献を志す若者のための人材育成プログラムです。超高齢社会により既存の自治会の担い手不足が進んでいる中、 “自治会の新しいあり方” の検討が必要となっています。

 この研修を通して、若者たちが理想とする地域のありたい姿、作り出したい社会への想いを深掘りし、やりたいことの延長線上に地域福祉を繋げ、実際に自治会と連携し、若者が “まごのような温かさを持って” 地域活動を計画・実践するプログラムとなっています。

 今回の中間報告会では、7月28日(日)のキックオフから本日までの約4か月間で実施した活動内容をそれぞれのチーム(大利根、新田チーム)に発表して頂きながら、①自分を知る ②地域を知る ③現場を知る ④実践をする について話し合い、再度振り返りを行いながら一人一人の学びを深めて頂く時間と致しました。

2.チーム発表への導入にあたり、ゲスト講師 株式会社エンパブリック 代表取締役社長 広石拓司様の講話

●株式会社エンパブリックとは

 2008年に設立され、個人やコミュニティが新しい仕事を生み出し、社会を変えることを目指し、対話やワークショップを通じて異なる背景を持つ人々が集まり、地域や企業、行政など多様な主体と協働して課題を解決する場を提供されています。

 今回広石様には、地域福祉・地域づくり活動を実施する上でのポイントや流れなどをわかりやすい図とこれまでのご経験を元に、若者たちへ丁寧に説明して下さいました。

3.チーム発表

 それぞれのチーム(大利根、新田チーム)の約4か月間の活動内容を共有すると共に、周囲からフィードバックをもらうことで、今後の方向性を見出すことを目標にしています。

グループ発表の流れとしては、各チーム持ち時間20分間で、パワポなどで作成した資料をもとに、リーダーもしくは複数メンバーにより、

①地域の課題や問題意識 ② 地域の強み(社会資源) ③ チーム(若者)の強み、大切にしたい価値観 

④ 実施内容、コンセプト(目指す効果) ⑤ 個人の感想 などに沿って発表を致しました。

●大利根チームの発表

 ①地域の課題や問題意識

    ⑴多世代交流不足

    ⑵日常生活のつながり不足

    ⑶地域の担い手の不足

    ⑷若者の関わり不足

 ②地域の強み(社会資源)

    自治会組織、婦人会、シルバークラブ、お祭り、行政、社会福祉協議会、商店街、小中学校、大学、公共施設など

 ③チーム(若者)の強み、大切にしたい価値観

   ・その地域ならではの社会資源を最大限活用したい!とする想い

   ・若者も高齢者も楽しむ事が出来る、多世代の視点から考える事ができる

   ・持続的な繋がりが残るように企画を考えていく!など

 ④企画実施内容、コンセプト(目指す効果)

   【メイン企画】多世代交流を兼ねた『巨大アート制作!』

   【コンセプト】アートで多世代の一体感を!参加者全員で1つのものを作り上げるという達成感、地域としてのまとまりをもつ。

          自治会活動へのハードルを下げ、自治体活動参加の入り口にする!

   【実  施  日】11月末、婦人会のイベントと同時開催予定

●新田チームの発表

 ①地域の課題や問題意識

    ⑴ 働いていて忙しい人が多い

    ⑵若者の数が少ない

    ⑶ピンシャン体操やサロンへの参加者が固定化

 ②地域の強み(社会資源)

    人:自治会組織、ふれあいサロン、ピンシャン体操に参加される人たち、保健推進員、民生委員

    場所:自治会館、小学校などの公共施設、公民館周辺の飲食店

    媒体:LINEオープンチャット、回覧板、HP など

 ③チーム(若者)の強み、大切にしたい価値観

   ・新田が好き!

   ・新田地域に馴染む企画で持続可能に!

   ・義務感を負わずに自分たちも楽しく!など

 ④企画実施内容、コンセプト(目指す効果)

   【メイン企画】多世代交流を兼ねた『まご喫茶♪』

   【サ ブ 企画】自治会活動への参加が少ない40~50代の男性をターゲットにした飲み会

         (若者と一緒に公民館や付近の飲食店にて)

   【コンセプト】多世代交流の楽しさを実感してもらうとともに、新田への愛着を深めてもらう!

   【実  施  日】11月末

4.両チームの感想や気づき(一部抜粋)

  ・アイデアの反映や実際に形になっていく過程の体験を通して、楽しさ、地域貢献への想いがより強くなった。

  ・固定概念がなくなれば世代に関わらず会話が弾むことを知った。

  ・わかった気になる事の危険性を改めて実感した。

  ・地域に対して一時的な効果に留まらず、これからの地域のかたちをつくる基盤になると感じた。

  ・高齢者と若者の交流で価値観や関心の違いが障壁となることが分かった。互いの立場を理解し尊重することが必要だと考える。

  ・地域住民や若者にも多彩な能力を持っている方が居て、地域は皆さんによって助けられて成り立っていると感じた。

  ・企画のターゲット層にはまるものは何か、企画からどのように地域課題にアプローチし、効果を生み出していくか考えていくことに難しさを感じた。

  ・「その人がいるから回っている」というよりも「その人が居なくても回っていく」方向を目指していく必要があると感じた。

など、上記のような感想が聞かれました。

 実際に地域に入り関係者と対話をして、リアルな課題に具体的にアプローチする中で、自分の思いや学び、楽しかったこと、難しかったこと、葛藤していることなどの感想も伝えてくれました。

5.発表に対するコメント、対話

  (株)エンパブリック 広石様や、当プログラムを共同で実施している(株)ブルー・マーブル・ジャパンの千葉様を始め、当日ご参加いただいた外部アドバイザーの皆さまから、各チームの発表に対してのコメントやアドバイスなどを頂戴いたしました。

6.チームミーティング

 各チームごとに分かれ、ソンリッサのコーディネーター&スタッフ、各地域関係者、受講生でチームミーティングを行いました。中間報告会の発表を通して感じたことや、アドバイザーや関係者からのフィードバック、講師の講和の中で気づいたことについて話し合い、今後の方向性についても皆で考えていきました。

 各地域関係者もフラットに関わり、問題意識や課題、地域の特色などをより深めて、11月末に実施する各チームごとの企画実践に向けた改善点もたくさん見えてきました。

7.全体まとめ

 大利根チーム、新田チームの両チームから、今後の実践プロジェクトで活かしていきたいこと、アクションしていきたいことを上げていただきました。

 群馬県介護高齢課の佐藤様から全体の所感やまとめもいただき、最後に(株)エンパブリックの広石様より、全体のまとめとクロージングを行っていただきました。

 今回の中間報告会を通して、受講生の皆さんが、企画を生み出す中で新たな視点を持ったり、発見したり、一人一人が地域づくりへ挑んでいく姿勢を直接感じることができて、ソンリッサとしてもとても嬉しく思います!

 11月末に企画実践予定の巨大アート制作や、まご喫茶など、受講生の皆さんのワクワクと地域の方々が楽しく参加しているイメージが目に浮かび、明るい未来を感じています。是非、今後の進行も含めて若者の成長と地域の活性化を楽しみにしていてください!

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